研究紹介
ヒトは循環,呼吸,消化,体温調整など生命活動維持のために非常に高度で複雑なシステムを持っており,これらは無意識下で制御・情報処理されています.しかし,現代の最先端医学・工学技術を以てしてもこの複雑なシステムの全容を明らかにすることはできていません.
もし,この複雑なシステムを明らかにすることが出来れば,例えば病気が起こるメカニズムを明らかにすること,病気を定量的に診断すること,または新しい病気の治療法確立に役立つ医療機器開発に結び付く可能性があります.
本研究室では,ヒトが持つ複雑なシステムのモデル化や医療に役立つ新しい工学技術について学々連携・医工連携・産学連携で研究しています.
研究テーマ
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動脈硬化を早く,手軽に見つける
動脈硬化早期診断支援システム
耳たぶに現れるしわ(耳朶皺襞)は,動脈硬化と関係することが知られています.耳の画像を深層学習で解析して血管の状態を推定するシステムや,家庭用血圧計と同じオシロメトリック法で血管内皮機能を測る方法を開発し,特別な装置がなくても受けられる血管の健康診断を目指しています.
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血管の硬さから痛みや緊張を読み取る
血管力学特性を基にした感性の定量評価
痛みや緊張を感じると,交感神経の働きで末梢の血管が硬くなります.脈波から血管の硬さ(血管粘弾性)を推定するモデルを用いて,言葉にしにくい痛みや感覚を客観的な数値として捉える研究です.fMRIによる脳活動計測と組み合わせた研究も進めています.
代表的な論文Sci Rep 2018Sci Rep 2021
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着けるだけ,座るだけで血圧と心拍を測る
非侵襲連続血圧計測システム
カフで腕を締め付けることなく,脈波から血圧や心拍を連続して測る技術を開発しています.電磁誘導を利用した触診できる脈波センサ,椅子の背もたれから脈波を捉える無拘束計測,生分解性の圧電素子を使ったイヤホン型デバイスなどに取り組んでいます.
代表的な論文Sci Rep 2019SII 2026
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人工心肺をより安全に
体外循環中のヘモグロビン濃度予測
心臓手術で使う人工心肺では,開始時に血液が希釈されてヘモグロビン濃度が下がります.その値を患者さんのデータから機械学習で予測し,臨床工学技士による人工心肺の準備と管理を支援する研究です.
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脳卒中後の回復と合併症を予測する
脳卒中後せん妄の予測システム
脳卒中患者さんの検査データや脳画像を機械学習で解析し,気分障害,自動車運転に必要な能力,嚥下・認知機能との関係を明らかにしてきました.これらの知見を生かし,脳卒中後のせん妄を早期に予測するシステムの開発に取り組んでいます.
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体調の変化をいち早く捉える
生体信号による体調不良の予測
心拍や脈波などの生体信号には,体調が崩れる前から小さな変化が現れることがあります.こうした変化を信号処理と機械学習で捉え,体調不良の兆しを早めに知らせる技術の開発を目指しています.
代表的な論文Sci Rep 2020
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自宅での透析を支える
在宅透析用自己血管内シャント管理システム
在宅で血液透析を行う患者さんにとって,シャント(透析のために動脈と静脈をつないだ血管)の状態を保つことは欠かせません.藤田医科大学病院血液浄化センターと連携し,自宅で手軽にシャントの状態を確かめられるシステムの開発を目指しています.
共同研究機関
これまでに以下の外部共同研究機関や多くの研究協力者によって支えられてきました.
大学・研究機関
- 広島大学大学院先進理工学研究科 生体システム論研究室
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院 心臓血管生理医学教室
- 広島大学大学院医歯薬保健学研究院 麻酔蘇生学教室
- 広島大学原爆放射線医科学研究所 再生医科学部門
- 静岡大学大学院 総合科学技術研究科
病院
- 藤田医科大学病院 脳卒中科
- 藤田医科大学病院 血液浄化センター
企業
- 日本光電工業株式会社
- 株式会社日立製作所
- デルタ工業株式会社
- 日本シグマックス株式会社